埋没毛の治し方を解説!埋もれ毛の原因や予防方法

埋もれ毛とも呼ばれている埋没毛は、自己処理ができないのに毛が黒く透けて見えてしまうという厄介な存在です。
基本的に埋没毛は放置しておくと自然に改善する場合が多いですが、場合によっては治療が必要なケースもあります。
埋没毛は日々のスキンケアで予防することもできます。
埋没毛ができる原因と起こりうるリスクは?

埋没毛とは、皮膚の内部で埋もれてしまった毛のことを指します。一般的に体に生えているすべての毛は、肌にある毛穴から皮膚の表面に向かって生えるものです。
しかし、皮膚の乾燥や肌に傷ができるなどの原因で毛穴が塞がれてしまうと、体毛が皮膚の表面ではない部分に向かって生えてきてしまいます。
埋没毛は、体毛が肌の内部に向かって生えている状態です。毛が肌から透けて見えるものの、皮膚の表面に毛が出ている状態ではないので、毛の自己処理はできません。
埋没毛が引き起こすリスク
埋没毛は毛が埋もれている以外には特に症状が無い場合が多いですが、埋没毛がある皮膚の上がブツブツになったり、埋没毛が原因で炎症や色素沈着が起きる可能性もあるため注意が必要です。
もともと体毛は、毛穴以外の皮膚の細胞にとっては異物にあたるものです。
そのため皮膚の中に体毛がある埋没毛のような状態は、周りの皮膚に炎症が生じて、毛嚢炎となることがあります。
毛嚢炎の症状は、炎症による軽い痛みや赤み、毛穴中心にプツっとした白い膿のようなものが見える場合があります。
ニキビと症状が似ているため、見分けるのが難しいですが、毛の自己処理を頻繁に行っている部位の場合、毛嚢炎が起きる可能性が高いです。
毛嚢炎が長引くと、色素沈着が残る場合もあるため、医療脱毛クリニックへ相談したり、皮膚科を受診しましょう。
埋没毛で見られる症状と発生しやすい部位
日常生活の中で、気づかないうちに埋没毛ができてしまうこともあります。埋没毛の症状とできやすい部位を確認して、自身に埋没毛があるかどうかチェックしてみましょう。
- 皮膚の中に体毛のような黒い物が透けて見えている。
- 皮膚の中に毛のようなものがあるが、毛先が肌の表面から出ていない。
埋没毛は、毛質が硬く太い部位、皮膚が柔らかい部位にできやすいとされています。具体的に埋没毛ができやすい部位は、腕、足、ワキ、デリケートゾーン(VIO)などです。
埋没毛の出現は毛穴が塞がることが主な原因
埋没毛は、毛穴の出口がなんらかの原因で塞がってしまうことが原因で起こりやすくなります。埋没毛に影響のある毛穴を塞ぐ原因は主に3点あります。
- 皮膚の乾燥
- 肌のキズ
- カミソリ・毛抜き・ブラジリアンワックスなどを使った自己処理
皮膚が乾燥すると肌の表面に古い角質が溜まり、肌が厚くなることから毛穴を塞いでしまうことで、埋没毛になる可能性があります。
肌に切りキズなどがあると、キズを修復する肌の細胞が毛穴の出口を塞いでしまうことで、埋没毛の原因のなる場合があります。
カミソリの自己処理は、毛だけでなく肌の角質まで削ぎ落としてしまい傷ができ、その後かさぶたが形成されるため、埋没毛の原因となります。
毛抜きやブラジリアンワックスを使用した自己処理も、毛を引き抜くことで毛穴周辺が傷つき、かさぶたが形成されるため、埋没毛になる可能性があります。
埋没毛と間違いやすい肌トラブル
体毛の自己処理などでふいにできてしまう埋没毛と、よく似た症状の肌トラブルをピックアップして紹介します。
ニキビは毛穴の皮脂が詰まることで、毛穴が炎症して起こるものです。ニキビの種類には症状や進行により、「白ニキビ」「黒ニキビ」「赤ニキビ」「黄ニキビ」などがあります。
ニキビの中でも埋没毛と間違われやすいのが黒ニキビです。黒ニキビは、毛穴に詰まった皮脂が酸化して黒っぽい色になったもので、鼻や額など顔の中心部に現れやすいのが特徴です。
粉瘤とは毛穴が詰まり、肌のターンオーバーで排出されるはずの皮脂や皮膚が毛穴の中に蓄積された状態のことです。粉瘤は毛穴の出口部分に黒い点があり、肌の内部にしこりや炎症が現れやすくなります。
埋没毛を無理して抜くのはNG!

自分で埋没毛を掘り起こして抜くのは、皮膚にダメージを与えたり、傷跡が残る原因になったりするので、おすすめできません。
時間が経てば皮膚の生まれ変わりと同時に毛穴も正常に戻るので、埋没毛は基本的に放置して問題ないです。
医療脱毛クリニックや皮膚科でも、急いで埋没毛の治療をするケースは多くないのが実態です。
埋没毛は放置しておくと自然と治る
医療脱毛クリニックや皮膚科などの医療機関では、体毛が埋没している以外に特に症状がない場合、治療はせずに経過観察となることが多くなります。経過観察とは、埋没毛に対して何も行わないということです。
一般的に、肌の新陳代謝であるターンオーバーとともに、古い皮膚が押し出されるため、塞がった毛穴は再び元に戻るようになります。
健康的な肌の場合ターンオーバーの周期は28日とされており、体毛の出口である毛穴が開けば、毛が皮膚の内部に生えていくことはなく、埋没毛を解消できます。
また、埋没毛で皮膚の内側に残ってしまった体毛も自然に分解されて、黒く残ることはありません。
埋没毛は放置しておけば自然と治るため、自分でピンセットや針を使って、埋没毛を外に出そうとするのは絶対に避けましょう。
埋没毛の処理を誤ると、肌に色素沈着が残ったり傷口から細菌が侵入して炎症を起こしてしまったりするリスクがあるのでおすすめできません。
埋没毛を「すぐに自分でなんとかしたい」という人もいるでしょうが、肌の露出を控えるなどして埋没毛を気にしないことが、埋没毛を悪化させない近道です。
埋没毛にならないための3つの予防方法

肌のターンオーバーを待つまでに、できることなら埋没毛の再発を予防したいと考える人も多いでしょう。埋没毛を避けるために必要な脱毛方法の見直しやスキンケアの重要性を解説します。
体毛の自己処理は電気シェーバーを使う
埋没毛が発生する主な原因は体毛の自己処理です。カミソリや毛抜きを使った毛の自己処理は自宅でできる反面、皮膚だけでなく毛穴にも負担がかかり埋没毛の原因となります。
体毛の自己処理を行う場合はカミソリや毛抜きでなく、シェーバー(電動カミソリ)を使用して肌を傷つけずに処理しましょう。
医療脱毛クリニックや脱毛サロンで脱毛する
自分の手で毛を処理するよりも、医療脱毛クリニックや脱毛サロンで脱毛をお任せするほうが埋没毛が起こるリスクを下げることができます。
体毛の自己処理は肌表面の毛を剃るか抜くことになりますが、医療脱毛クリニックや脱毛サロンの脱毛方法は毛の組織にダメージを与えて再生を抑えるものなので、埋没毛も起こりづらくなります。
埋没毛が絶対できないことを保証できるわけではありませんが、脱毛知識のあるスタッフから埋没毛の正しい対処方法を聞きながら、脱毛を続けられます。
ボディクリームやローションで肌の保湿を行う
体毛が肌の表面にきちんと生えてくるようにするには、ボディクリームやローションを使用し保湿することが大切です。肌が乾燥すると角質が厚くなり、埋没毛の原因となります。
腕や足、ワキ、デリケートゾーン(VIO)は日常的に保湿を行い、乾燥を防ぐことで、埋没毛の出現を予防できます。
スクラブやピーリングで肌の角質ケアを行う
酸が含まれる薬剤で角質を落とすピーリングや、粒子による摩擦の力で角質を落とすスクラブも埋没毛の予防に繋がります。
ピーリングやスクラブで古い角質を除去することで、肌に埋もれていた毛が皮膚から出てくる場合があります。
しかし、ピーリングやスクラブは肌に刺激が強いため、角質ケアは1週間~2週間に1回の頻度で行いましょう。
ピーリングやスクラブ強くこすることで、肌を痛めてしまう場合があるため、優しくなでるように行い、使用後はクリームやローションで保湿を行いましょう。
体毛の自己処理による肌や毛穴への影響や日々のケア方法を知ることで、埋没毛のない肌を目指しましょう。
埋没毛は肌のキズや体毛の自己処理で起こりやすいので、埋没毛は基本的に放置し、炎症が起きたときは医療機関を受診するといいでしょう。
また、体毛の自己処理方法・スキンケア方法を見直して埋没毛を予防することもできます。
埋没毛の見た目が気になりすぐ改善したくなりますが、無理矢理処理をしてしまうとさらに埋没毛が増えたり、毛嚢炎などの肌トラブルが起きてしまう可能性があります。
肌を傷つける原因となる毛の自己処理を避けたり、日々の保湿ケアを行い、埋没毛のリスクを減らしましょう。