SGLT2阻害薬のダイエット効果とは?副作用のリスクと知っておくべき注意点を解説

- 2025.02.28

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SGLT2阻害薬は、食事で摂取した糖の吸収を抑えるダイエット薬です。
余分な糖を体外へ排出することで、カロリーカットや血糖値安定化などの効果を期待でき、服用を継続すると体重の減少も見込めます。

しかし、SGLT2阻害薬を用いたダイエットはすべての人に向いているわけではなく、もともとの生活習慣や体質によっては別のダイエット薬のほうが適している人もいます。

SGLT2阻害薬に期待できるダイエット効果、副作用のリスク、他のダイエット薬との違いを解説します。
服用を始める前に、自分に本当にあったダイエット方法かどうかチェックしましょう。

SGLT2阻害薬で本当に痩せる?ダイエット効果を解説

SGLT2阻害薬は糖尿病治療を目的に開発された薬ですが、糖尿病患者が服用した臨床試験の結果、体重減少効果が確認されたことでダイエット目的でも利用されるようになりました。

SGLT2阻害薬で痩せる仕組みをまずは知り、自分の体質に最適な薬かどうかを確認しましょう。

SGLT2阻害薬はどんな薬?作用機序と痩せる仕組みを解説

SGLT2阻害薬の効果
余分な糖を排出することで摂取カロリーのカットにつながる

SGLT2阻害薬は、体内の余分な糖を尿として排出することで、摂取カロリーを減らす働きがあります。

食事で摂った糖は血液に取り込まれ、エネルギーとして使われます。
使い切れなかった糖は腎臓に運ばれて再び血液に取り込まれ、再度エネルギーとして使われますが、消費しきれなかった糖は脂肪に変換されて肥満の原因となってしまいます。

SGLT2阻害薬を使うと、糖が体に戻るのを防ぎ、尿として排出されるため、1日200~300kcal分のカロリーを強制的にカットできます。

食事の量を減らさなくてもカロリーを減らせるため、炭水化物や甘いものが好きな人のダイエットをサポートしてくれる点が、SGLT2阻害薬の最大の魅力です。

糖の代わりに脂肪をエネルギーとすることで体脂肪の減少も期待できる

SGLT2阻害薬の作用で糖が体外へ排出されると、体が利用できるエネルギー量が減少します。
代わりに脂肪をエネルギーとして利用するようになるので、体脂肪の減少にもつながる効果を持っている薬です。

糖質を摂りすぎてしまうしまう人はもちろん、代謝が下がって脂肪を燃焼しづらくなっている人にもSGLT2阻害薬は向いています。

インスリン分泌が抑えられて脂肪の蓄積も防げる

SGLT2阻害薬は糖を物理的に体外へ排出するので、インスリン(糖を分解して血糖値を下げるホルモン)の分泌が抑えられます。
インスリンには脂肪をため込みやすくするという働きもあるので、SGLT2阻害薬の効果でインスリンの分泌量が減ると、脂肪がつきにくくなります。

脂肪の燃焼を促すだけでなく、そもそも脂肪をため込みにくい体質へ改善し、脂肪にダブルでアプローチできるダイエット薬です。

SGLT2阻害薬を利用したダイエットが向いている人と向いていない人

SGLT2阻害薬を利用したダイエットが向いている人と向いていない人
向いている人
  • 炭水化物や甘いものをよく食べる人 → SGLT2阻害薬は、食事から吸収された糖を積極的に体外へ排出するので、ご飯やパン、パスタなどの炭水化物や甘いものなど、糖を多く含む食事が多い人に最適なダイエット薬です。
  • 無理な食欲制限をしたくない人 → SGLT2阻害薬にはGLP-1受容体作動薬のように食欲を抑える作用はありませんが、食事を楽しみながらカロリーカットできるため、極端な食事制限がストレスになる人に向いています。
  • 日常的に軽い運動をしている人 → SGLT2阻害薬を服用している間は、糖の代わりに体内の脂肪がエネルギーとして消費されやすくなります。もともと運動する習慣のある人が服用すれば、通常よりも効率よく体脂肪を燃焼できるので、ダイエット効果をより引き出しやすくなります。
向いていない人・できない人
  • 炭水化物や甘いものをあまり食べない人 → もともと糖質をあまり取らない食生活をしている場合、排出できる糖の量が少なく、SGLT2阻害薬のダイエット効果を十分に得られない可能性があります。
  • 短期間で大幅に痩せたい人 → SGLT2阻害薬は、短期間で急激に体重を減らす薬ではありません。長期的にカロリーを減らしていくことで少しずつ体重を落としていくため、即効性を求める人には向いていません。
  • 腎臓に問題がある人 → SGLT2阻害薬は腎臓で糖を排出する働きを持つため、腎機能が低下している人には適していません。医師と相談のうえ、別の方法を検討することが大切です。

SGLT2阻害薬は、炭水化物を多く食べる人や、食事量を減らさずにダイエットしたい人に向いています。
ただし、腎機能に問題がある人や水分補給が苦手な人は注意が必要です。

ダイエットを成功させるためには、自分の食生活やライフスタイルに合った方法を選ぶことが大切です。

SGLT2阻害薬のダイエットの始め方!薬の選び方・服用方法・成功のコツ

SGLT2阻害薬は、糖を多く摂取する食習慣の人に有効なダイエット薬ですが、実はSGLT2阻害薬の中にも種類があり、種類によって作用の強さや副作用のリスクが異なります。

ダイエットに適したSGLT2阻害薬の種類や、効果を最大限に引き出す服用方法について詳しく解説します。

SGLT2阻害薬は主に6種類!ダイエットに利用するならどの薬がおすすめ?

SGLT2阻害薬にはいくつかの種類がありますが、それぞれ費用相場やメリット・デメリットが異なります。
ダイエット目的で使用する際に注目したい項目で6種類を比較しました。

種類 フォシーガ ジャディアンス スーグラ デベルザ ルセフィ カナグル
費用相場(1ヶ月) 9,000~15,000円 8,000~14,000円 10,000~16,000円 7,000~12,000円 8,000~13,000円 9,000~14,000円
特徴 ・体重減少効果が高い
・むくみ改善効果もあり
・効果の持続時間が長く安定している ・日本人向けに開発された薬 ・作用が穏やかで副作用が少ない ・日本で開発された薬
・効果がマイルド
・排出できる糖の量が多い

どのSGLT2阻害薬を選ぶべき?

  • しっかり体重を落としたい人 → フォシーガ or カナグル
  • 強く作用する薬には抵抗がある人 → ジャディアンス or デベルザ
  • 日本人向けの薬を試したい人 → スーグラ or ルセフィ

SGLT2阻害薬の正しい服用方法とダイエット効果を引き出すポイント

服用量 1日1錠
服用のタイミング ・毎日決まった時間に服用する
・朝食前・朝食後の服用が一般的だが、薬によって異なる
1日1回、決まった時間に飲む

SGLT2阻害薬は、基本的に1日1回の服用で効果を発揮します。食前・食後どちらでも服用できますが、毎日同じ時間に飲むことで安定した効果を得られます。

水分をしっかり摂る

SGLT2阻害薬は糖と一緒に水分も排出するため、脱水を防ぐためにこまめな水分補給が必要です。 1日1.5~2Lを目安に水を飲むようにしましょう。

アルコールや過剰な糖質摂取を避ける

アルコールは脱水のリスクを、糖質は摂りすぎると尿中の糖が増えて膀胱炎のリスクを高めます。服用期間中はアルコールの摂取量に注意しつつ、バランスの良い食事を心がけましょう。

SGLT2阻害薬のダイエット効果を引き出すポイント
糖質の多い食事を適度に調整する

SGLT2阻害薬は糖を尿として排出する薬ですが、もともと糖質をあまり摂らない人は効果を感じにくいことがあります。
極端に糖質制限をするのではなく、適度に糖質を摂取しながら、カロリーコントロールを意識しましょう。

運動をプラスするとさらに効果的

SGLT2阻害薬は「摂取カロリーを減らす」働きがありますが、「消費カロリーを増やす」ためには適度な運動が効果的です。
ウォーキングや軽い筋トレを取り入れると、より効率よく体脂肪を減らせます。

長期的な視点でダイエットを続ける

SGLT2阻害薬は短期間で急激に体重を減らす薬ではなく、継続的に服用することで徐々に体重が落ちていくタイプの薬です。
焦らず、3ヶ月~6ヶ月ほどのスパンで考えましょう。

SGLT2阻害薬をダイエットに活用するなら、適した種類を選び、正しい服用方法を守ることが大切です。
水分補給をしっかり行い、食事や運動を意識することで、より高い効果を実感できます。

SGLT2阻害薬の副作用とダイエット目的で使用する際のリスク

SGLT2阻害薬の副作用とダイエット目的で使用する際のリスク
尿路・性器感染症のリスク

SGLT2阻害薬を使うと、尿と一緒に糖が排出されるため、尿路や性器周辺で細菌やカビが繁殖しやすくなり、感染症のリスクが高まります。
特に膀胱炎やカンジダ症になりやすく、排尿時の痛みやかゆみが出ることもあります。

水分を十分に摂る、トイレを我慢しない、清潔を保つことで予防が可能です。違和感があれば早めに医師に相談しましょう。

脱水と低血圧のリスク

SGLT2阻害薬は尿と一緒に糖と水分が排出されるため、脱水や低血圧のリスクがあります。
特にめまい、ふらつき、立ちくらみが起こりやすくなります。

こまめな水分補給(1.5~2L/日)を心がけ、急に立ち上がらない、過度な運動を控えることで予防が可能です。

糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)のリスク

SGLT2阻害薬を使用すると、糖が尿と一緒に排出されるため血糖値があまり上がらず、糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)を発症するリスクがあります。

水分をしっかり摂る、極端な糖質制限を避けることでリスクを軽減できますが、吐き気、強い疲労感、息苦しさ、口の渇きなどの症状が出た場合はすぐに医師へ相談しましょう。

糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)とは?
エネルギー不足により脂肪が分解され、大量のケトン体が発生して血液が酸性に傾く危険な状態のこと。適切な治療を受けないと、意識障害や昏睡を引き起こすこともあります。

筋肉量の減少(サルコペニア)のリスク

SGLT2阻害薬は、糖を尿として排出しカロリーを減らすため、エネルギー不足により筋肉量が減少(サルコペニア)しやすくなることがあります。
特に高齢者や運動不足の人は注意が必要です。

適度なタンパク質を摂取し、軽い筋トレやウォーキングを取り入れることで予防できます。極端な食事制限を避け、バランスの良い食生活を心がけましょう。

SGLT2阻害薬とGLP-1受容体作動薬の違いを徹底比較

SGLT2阻害薬とGLP-1受容体作動薬の違い

SGLT2阻害薬と同様に、血糖値を調整してダイエット効果を発揮する薬にGLP-1受容体作動薬があります。
どちらも血糖値の急上昇を抑え、脂肪をため込みにくい体質への改善が期待できるので、「どちらの薬が自分に合っているの?」と悩む人も多いです。

SGLT2阻害薬とGLP-1受容体作動薬の違いを比較し、どちらがより効果的なダイエット薬なのかを詳しく解説します。

SGLT2阻害薬とGLP-1受容体作動薬のダイエット効果の差

SGLT2阻害薬とGLP-1受容体作動薬は、どちらも糖尿病治療薬として開発されましたが、体重減少効果のメカニズムや効果の大きさが異なります。

SGLT2阻害薬は糖の排出によりカロリーをカットし、ゆるやかに体重を減らします。
しかし、食欲を抑える効果はなく、逆に血糖値の低下により食欲が増すこともあるため、食事管理が重要です。

一方、GLP-1受容体作動薬は、脳の満腹中枢に直接作用し食欲を抑制することで自然と食事量が減り、SGLT2阻害薬よりも顕著なダイエット効果を期待できます

SGLT2阻害薬はダイエットにおすすめ?結論はGLP-1が最適

SGLT2阻害薬とGLP-1受容体作動薬は、どちらも体重を減らす効果がありますが、より高いダイエット効果を求めるならGLP-1受容体作動薬がおすすめです。

GLP-1受容体作動薬が優れている理由
  • 体重減少効果が高い(SGLT2阻害薬よりも減量幅が大きい)
  • 食欲が抑えられるため、無理なく食事量を減らせる
  • 運動なしでも体重が落ちやすい
結局どちらを選ぶべき?
  • 短期間でしっかり痩せたい → GLP-1受容体作動薬
  • 食事の量を変えずに、ゆるやかに痩せたい → SGLT2阻害薬
  • より効率よくダイエットしたい → SGLT2阻害薬とGLP-1の併用がベスト!

ダイエット効果の高さを重視するならGLP-1受容体作動薬が最適です。ただし、SGLT2阻害薬も「食事の量を減らさずに痩せたい人」に向いているため、自分のライフスタイルに合わせて選びましょう!

SGLT2阻害薬はGLP-1との併用がおすすめ!相乗効果で効率よくダイエット

SGLT2阻害薬は、尿中に糖を排出することで血糖値を下げ、カロリーカット・脂肪燃焼の促進によってダイエットをサポートしてくれる薬です。
ゆるやかな体重減少を期待できますが、単独での減量効果には限界があり、食事管理や運動と併用することが重要です。

より確実に体重を落としたい場合には、GLP-1受容体作動薬の併用が有効です。
GLP-1受容体作動薬は食欲を抑える作用があり、SGLT2阻害薬と併用するとカロリーの吸収を抑えつつ、食事量もコントロールできるため、より高いダイエット効果が期待できます。

ダイエット効果を最大化するには、SGLT2阻害薬とGLP-1受容体作動薬の併用がベスト! それぞれの強みを活かし、無理なく理想の体型を目指しましょう。

GLP-1ダイエットを初心者向けにわかりやすく解説!経験者のリアルな口コミ・体験談もチェックできます。